那須の景勝地『殺生石』に伝わる九尾の狐伝説
2020年1月27日那須高原を旅行する人に、おすすめの観光スポット『殺生石』に伝わる九尾の狐にまつわる伝説があり、
九尾の狐が石に変わったとされる殺生石やその周辺にも伝説や逸話があるので紹介します。

九尾の狐伝説とは?
「九尾の狐」は、中国神話の生物で9本の尻尾をもつ狐の妖怪で、ゲームやアニメもキャラクターとして美しい姿が描かれていますが、
本来はとても悪い妖怪だったと言われています。

その九尾の狐は、中国やインドで美しい女性に化けて悪行を重ねていた「白面金毛九尾の狐」が、800年程前に日本に渡来して
「玉藻の前」と名乗って朝廷に仕えて日本国を滅ぼそうとしていましたが、陰陽師の阿部泰成によってその正体を見破られ、
白面金毛九尾の狐の姿で那須野が原へ逃げ込んだのです。
これを知った朝廷は、上総介広掌と三浦介義純の両名に命じて九尾の狐を退治させました。
そして狐は死して巨石と化して、その怨念は毒気となって近づく人や家畜、鳥獣をも殺し続けました。
そして室町時代に入り、これを伝え聞いた名僧源翁和尚は、この地を訪ね、石に済度教化を授け持っていた杖で一喝すると、
巨石は三つに割れ一つは会津へ、一つは備後へと飛んで行き、残った一つがこの殺生石であると今も語りつがれています。
また、元禄二年(一六八九年)に松尾芭蕉がおくの細道でこの殺生石を見るため訪れたと言われています。

また、5月の最終土曜日には『御神火祭』の会場にもなるそうですが、参加者は狐のメイクアップか狐の面を付けるのが鉄則見たいです。
御神火の灯りが殺生石を真っ赤に照らし、クライマックスでは和太鼓が豪快に鳴り、最高潮に盛り上がるお祭りとなっています。